マウスのユートピア実験が教えてくれること

マウスのユートピア実験が教えてくれること
みなさんは「マウスのユートピア実験」をご存じでしょうか?
1960年代、アメリカのカルフーン博士が行った有名な心理学・社会学実験です。博士はマウスに「完全に理想的な環境」を用意しました。食べ物や水は無限、天敵もいない、巣箱も十分。誰もが「最高の楽園だ」と思う条件でした。
最初、マウスたちは順調に増え、平和に暮らしていました。ところが、やがて過密化が進むと異変が起こります。子育てを放棄する母親、攻撃的にふるまう個体、何もせず毛づくろいだけして生きる「美しい者たち」と呼ばれる引きこもりのマウス……。最終的には繁殖が止まり、群れは全滅してしまいました。
勉強に置きかえると?
この実験が示すのは「与えられるだけの環境では、成長は続かない」ということです。人間も同じです。すべてが整った環境にいても、挑戦や課題がなければ意欲は育ちません。
勉強もまた、「ちょっと背伸びが必要な課題」に向き合うからこそ力になります。敬進塾では生徒ごとに負荷を調整し向き合う力をちょっとずつ養うことを意識しています。
保護者の方へ
子どもにとって安心できる環境は大切です。ただし、すべてを与えてしまうと主体性は育ちません。時には「自分で考えて動く」経験を積ませることが、未来につながります。
敬進塾では、点数アップだけでなく「挑戦を通じた成長」を大切にしています。ユートピアのように快適すぎる場所ではなく、共に努力を重ねながら前進できる場所でありたいと考えています。